枠
目の前でへらへらしながらお茶を飲む夫を、
『いざとなれば大きな力を発揮する強い男』
と、私が思えば自然とそうなるし、
横で無邪気に笑う子供を
『不器用ながらも、いつかちゃんと社会で役立つ人になる』
と私が思い込んでいればそうなるし、
無防備にごはんを食べる友人を
『偶然の機会が訪れた時は、一気に実力を発揮する頭のいい人』
と私が思っていると、
実はそうなります。
恐ろしいことに、
ありがたいことに、
人はそばにいる人の、
自分に対する枠組みに合った人に育つのです。