事例紹介

人間関係のこと

『私、ほとんど人間関係で悩んだことはないんです!』なんていう方、あなたの周りにはどれだけいらっしゃいますか?

 

カウンセリングを受けに来る方の抱える問題は様々ですが、人間関係の悩みは本当に多いんですね。一説では人が抱える問題の約8割は人間関係だと言われています。ここでいう問題の対象はいわゆる「ちょっと理解に苦しむ人」や「いちいちカンに障る人」など、要するに「好きになれない人」なんですね。

 

ですから裏を返せば、自分にとって「嫌いな人」が出現した時なんとかうまく消化できること、これさえ出来るようになればかなり楽に生きていけるのです。

 

ではどのようにその「嫌でしょうがない人」を消化していけば良いのでしょうか?

 

以前こんな方がいました。
『同じ職場の男性の上司が嫌で嫌で毎日頭痛がひどいのです。その人の声も嫌だし、しぐさも嫌だし、何もかもがとにかく嫌いで気が狂いそうなんです!』と。

 

職場にいる時間が一日の大半だとすれば、この方は一日のほとんどの時間をこんな気持ちで過ごしている事になります。実はその一日一日の積み重ねがこの方の人生なのです。たった一人の嫌な人のために自分の貴重な人生を不幸な物に変えてしまう、という事に他なりません。こう考えるとちょっと損な感じがしますよね。これがまず一番に知って頂きたいことなんです。

 

さてではどうすればよいのでしょうか?

 

お伝えしたいポイントは沢山ありますが、ここでは最も基本的な事に絞ってご紹介させて頂きます。

 

まず一番にやること、最近やたら腹を立てる事が多いな、とか何だか得体の知れない不安にとらわれているな、と感じた時は、外部にその原因を探すのではなく、先に自分の内面を見つめ直す事です。この頭痛に悩む女性も上司を心の中で責めているだけでは、なかなか平安な心になれる日は訪れないでしょう。どんな嫌な上司が現れようが、どんな理不尽な人に絡まれようが、冷静に判断して自分の取るべき態度を選び取れるようになる、それが理想です。

 

最近のあなたの生活はどうですか?自分の過ごしている時間に納得が行っていますか?どんなに小さな事でもいいので、楽しみにしている事がありますか?至福の時間と思える時を、わずかでも確保出来ていますか?

 

もしも何か辛い問題を抱えているのに誰にも気づいてもらえなかったり、一生懸命頑張っているのに誰も認めてくれなかったり、自分なんてあまり価値がないんじゃないか、なんて感じる事があるのだとしたら、今すぐノートを出して自分の長所を20個でも30個でも書き出して下さい。

 

「あなたにはこんな素晴らしい所もあるし、こんなチャーミングな所もあるよ。この世にたった一人の貴重な存在。そりゃあ生きていれば嫌になるような事も沢山あるよね。でも、せっかくもらった生きるというチャンスをもう少し鼻歌交じりの心境で過ごしてみない?」と、こんなささやきを耳元に聞きながら書くといいのです。

 

不幸な気持ちにとらわれる時というのは、往々にして自己肯定観が確立していない時です。たとえ腹の立つ上司が、もっと別の人、例えば電車の中で人の迷惑になるような事を平気でしている人とか、近所の意地悪なおばさんとか、違う人であったとしても、どの場合も振り返るべきはこちらの自分自身の心の状態です。

要するに望ましい人間関係を作りたかったら、まずその土台となる自分の心をフラットにする事から始めるべきなのです。

人の心は日々色々な事にさらされ、波だったり落ち込んだりするものですから、つまる所気分転換が上手な人が早く自分を理想の自分に持って行けるわけです。
これがセルフコントロールなんですね。セルフコントロールが出来る人は、不幸な心境になった時、早くそこから脱する事が出来るのです。

 

上司への恨みつらみを考える前に、まずは自分の心の声に耳を傾けてみましょう。